Heaven? ~ご苦楽レストラン~ 8話 ネタバレありのあらすじと感想です。
あらすじ
ある日、「ロワン・ディシー」に山縣(岸部一徳)の昔からのライバル・海浦(岸部一徳)が来店。
見た目もそっくりなら、資格好きなところも同じ。
そしてなんと、海浦はソムリエバッジを持っていた。
ワインの品ぞろえにもケチをつける海浦のために、山縣は特別なワインを出すことに。
仕入れ値で30万円は下らない、海浦と山縣の生まれ年のワイン。
山縣が店の経費でこっそり収集したものらしい。
山縣もこんな形でお客様に出したくはなかっただろう。
海浦がワインのボトルに触れようとすると、
「澱が舞ってしまいますから。」
と牽制する山縣。
お互いに開けたくないという思いが通じたのか、開けようとした山縣にぶつかる仮名子(石原さとみ)。
澱が舞い、ワインが台無しに。
このワインは山縣がソムリエ試験に合格したら飲もうと約束する。
山縣の実力では一発合格するのは難しいのではと海浦に言われ、
「必ず一発合格する」
と奮起する山縣。
閉店後。
伊賀(福士蒼汰)にソムリエ試験受けてみないかと勧める山縣。
自分が受けるときのためにデータ収集をしたいらしい。
しかし伊賀は母親のせいで、試験と名のつくものは苦手になってしまった。
大学受験の失敗を思い出す。
試験という言葉を聞くと、何か起こる気がして落ち着かなくなると言う。
いつも海浦に先を行かれる山縣も、心の傷は同じだと。
これを機に、二人で苦手なものを克服しよう。
しかし
「苦手なものは苦手なままでいいんじゃない?」
と言う仮名子。
無理に克服するよりも、得意なことで一番になる方が楽で楽しい。
でも海浦と山縣の静かな争いを見ていた仮名子は、山縣にはソムリエ試験に絶対に一発合格してもらいたいらしい。
伊賀も協力するように言う。
成り行きで、条件を満たしている店長(勝村政信)も受験することに。
勉強に励む伊賀と店長。
そんな二人に蜂蜜レモンを作る川合(志尊淳)。
試験に備え、集中講座も受けようとするが、東京はもう終わっていた。
今から受けられるのは沖縄の講座。
ということで、ソムリエ試験対策集中講座を受けに沖縄へ。
店を休みにしてついてきた仮名子、山縣、川合。
シェフたちも誘ったけど、
「店のことを忘れてゆっくりしたい」
と断られたらしい。
伊賀と店長が講習を受けていると、先生に何度も質問する年配の受講生・彦坂(平泉成)が。
休憩時間になり、彦坂と通路を挟んで隣に座っていた伊賀は、
「授業、何度も遮ってすまんなぁ。」
と謝られる。
彦坂は五反田で寿司屋をやっているらしい。
東京に戻ってきたみんな。
伊賀も店長も、一次試験に無事合格。
伊賀は彦坂と毎日メールで対策していたらしい。
お互いに問題を出し合ったり、時に謎かけも交えながら。
すっかり彦坂になついている伊賀。
二次試験。
これまでが順調すぎて怖くなる伊賀。
会場で母・勝代(財前直見)から電話が。
「今どこ?」と言われて「お店の買い出しに来ている」と嘘をつく。
何か隠してる?と勘づく母。
数日後。
試験結果が送られてきた。
伊賀は合格。
店長は不合格。
喜ぶ店長。
「これでもう勉強しなくて済むぞ~!」
そして最終試験当日。
「ロワン・ディシー」に勝代から電話がかかってくる。
今、店の近くまで来ていると言う。
この間、電話したときに様子がおかしかったから会いに来たらしい。
「お母さんのことは私たちが何とかするから試験に行きなさい。」
と言う仮名子。
「苦手を克服する道を選んだんでしょ?」
伊賀が店を出ると、もう母が店の前に。
慌てて道を変える伊賀と山縣。
山縣には伊賀を試験会場まで無事に送り届けるという任務がある。
「お母さんのことは何とかする」
と言っていた仮名子はどこかへ出かけたらしい。
勝代が来る。
「うちの観はどこかしら?」
無事試験会場に着いた伊賀と山縣。
ここまで来たらもう何も起こらない。
と、ロビーに仮名子の姿を発見する山縣。
伊賀に気づかせないように必死に隠す。
強制的に受けさせられた試験だったが、今は最後までやり切りたいと思っている伊賀。
周りの受験者がみんな優秀そうに見えて焦っている。
山縣の冗談も耳に入らない様子。
そこにロボットのように歩いてくる彦坂の姿が。
「緊張しちゃって、俺もうダメだ。」と言う彦坂。
厠へ行く。
彦坂を元気づけようとしたけど、伊賀にもそんな余裕はなかった。
そんな伊賀の様子を見て、
「もう帰ろうか?」
と言う山縣。
普段、気配りの鬼である伊賀がそんな風になるなんて、よっぽど追い詰められている証拠だ。
でも伊賀は苦手を克服すると決めた。
自分の心の傷は自分自身で埋めないと、と奮い立たせる。
「では…厠へ行ってきます。」
押してダメなら引いてみろ作戦が上手くいったと高笑いする山縣。
もうすぐ実技試験開始。
伊賀はなんとか平常心を取り戻したが、緊張して手の平に書いた人を飲んでいる彦坂は、重症。
そんな彦坂に、どうしてソムリエ試験を受けたのか聞いてみる伊賀。
本当は息子が受ける予定だったが、こんなカタカナばかりじゃ覚えられない、無理だ無理だ!と騒いだので、なら自分がちょちょいのちょいとソムリエになってやると啖呵を切ったらしい。
会場に入る伊賀たち。
課題は、シャトーボヤージュ82年ものの抜栓と、デカンタージュ。
その時、試験会場入ってくる仮名子。
「審査員の野々村と申します。」
と言っている。
本物の野々村(横澤夏子)は、昨日食べた牡蠣に当たり、トイレで仮名子に声をかけた。
「審査員の野々村は牡蠣に当たったと、試験会場に伝えてもらえませんでしょうか…。」
仮名子が試験会場で「あの、野々村って…。」と言いかけると、勘違いした職員が仮名子を野々村だと勘違いして審査員席に案内したのだった。
緊張で手が震えている彦坂。
抜栓して香りを確かめる。
テイスティング。
デカンタに注ぐときにたくさんこぼしてしまう彦坂。
「あぁ、もうダメだ…。」
その時、仮名子がワインに顔を近づける。
「このワイン、澱がないわ!シャトーボヤージュじゃない!」
本物で試験を行うわけないのに。
本物飲ませなさいよ。と文句をつける仮名子。
それを見て、我に返る彦坂。
そうか、審査員はお客様。
いつも店でやっている通りにやればいいのだ。
「ハハハハハ!お客さん!うちみたいな店にシャトーボヤージュがあるわけないじゃないですか。でもね、これはアナゴにぴったり。」
自分を取り戻した彦坂。
そういうことじゃないけど…。
でも大人しく席に戻った仮名子。
試験を終えた伊賀と仮名子たちが店に戻ると、勝代と、ぐったりしている川合の姿が。
川合は勝代の買い物に付き合わされていたらしく、疲れ果てている。
伊賀がソムリエ試験を受けたことを知った勝代。
「知ってたらサポートできたのに~。」
と恐ろしいことを。
「それで伊賀くん?後悔なく終われた?」と仮名子。
受けて良かったと言う伊賀。
トラブルはあったけど、最後まで試験を受けることができて、苦手意識が薄くなった。
それだけで十分満足。
最終試験の結果は不合格だった伊賀。
彦坂はなんと合格。
「でもよかったよね~、山縣さん。
伊賀くんがソムリエになったら山縣さんのいる意味ないもんね。」
という川合の他意のない一言で、山縣の勤務態度はしばらく良好になった。
仮名子が一生懸命考えていた小説のアイデアはボツになったらしい。
『ソムリエ試験入れ替わり殺人事件』マニアックw
しかし、
「この店にはネタがたくさん転がっていると思う…。」
という伊賀の一言で、筆が乗った様子。
食事もとらずにガリガリ書いている仮名子。
<この時、オーナーの人生にある変化が訪れようとしているとは…
誰も知る由もなかった。>
感想
伊賀の母が出てくるとイライラしてダメだ~。
ああいう子供の邪魔しかしない自分勝手な母親って、フィクションだと思うと笑えるのかもしれないけど、伊賀くんのことを考えると笑えない。
大学受験の話だって酷かったよね。
仮名子も似たようなものなんだけど、他人にトラウマを与えるような真似はしていないよね。多分…。
伊賀くんがソムリエ試験に受かっても面白かったのにな。
確かに山縣さんのいる意味、なくなっちゃうかもしれないけど。
「澱(おり)」というのは、古いワインなどに見られる浮遊物のこと。
ほとんどのワインは製造過程で取り除かれているようです。
澱には苦みがあるらしいので、お客様に出すときには取り除かなければならない。
そのためにデカンタージュするんだとか。
デカンタージュっていうのは、ボトルからデカンタと呼ばれるガラスの容器に移し替えること。
澱を取り除くためだけじゃなくて、ワインをデカンタに移すことによって空気に触れさせ、香りを引き立たせたりするためもあるらしい。
奥が深くて面白いね。
彦坂さん、デカンタージュのときドボドボこぼしていたけど、それでも合格?
逆に伊賀くんはどうして不合格だったんだろうね。
ワインをボトルで注文することなんてまずないけど、もしその時が来て、デカンタージュしてもいいか聞かれてももう大丈夫。
「お願いします。」と言えばいいだけね?
まぁ、もし今までにそういう機会があったとしても、
「デカンタージュって何ですか。」って聞いていると思うけどw
それか、そういう時は詳しい人と一緒だろうから黙っているよね。
ご近所の常連・鱸さんが仮名子のワインの好みを把握しているのが面白かった。
ずっと近くにいるとわかっちゃうって。
ていうか、わかっていない伊賀くん、ダメじゃない?
オーナーだって一応お客様なんだからさ?!
ブルゴーニュ地方の果実味のしっかりしたワイン、飲んでみたいわ~。
次回は仮名子が引退??
オーナーをってことかな?
気になる~。