監察医 朝顔 8話 ネタバレありのあらすじと感想です。
あらすじ
東北から戻ってきて以来、休みなく働いている平(時任三郎)。
朝顔(上野樹里)と桑原(風間俊介)も、そんな平を心配している。
朝顔が出勤すると、藤堂(板尾創路)が子供の夏休みの宿題を高橋(中尾明慶)と熊田(田川隼嗣)に手伝わせていた。
それを見て怒る絵美(平岩紙)。そりゃそうだよなw
そこへ解剖の依頼が入る。
遺体は23歳の主婦・山本莉奈(小林由依)。
自宅で倒れているところを夫の達哉(渡辺翔太)が発見。
その時にはすでに死亡していたようだ。
解剖の結果、全て正常値。
どこも悪くない。
そんなはずは…。
まだ、脳があると朝顔。
開頭した結果、脳にも出血は見られなかったが、脳底部の内頚動脈がかなり細くなっていることが判明。
脳の病気?
でも細いというだけで、これが死因だとは考えにくい。
「検視のとき何も出ないはずだ」
と、検視官の丸屋(杉本哲太)も首をかしげている。
現場にも不審な点はなかったらしい。
手掛かりはゼロ。
莉奈は亡くなる前、貧血と目眩で入院していたが、一週間前に退院していた。
病院では引き続き検査入院を勧めたが、入院費用がないのと、3歳の娘がいることで本人が通院を希望したらしい。
夫の達哉によると、その日の朝は家族3人で普通に朝食を食べた。
昼間連絡がつかなかったので、家に戻ったら亡くなっていたという。
担当医の話でも、亡くなるほど重篤な状態ではなかったらしい。
夫婦仲も良く、ケンカなどの目撃情報もない。
夫の職場でも悪い噂はない。
事件性は低そう。
帰宅した朝顔とつぐみ(加藤柚凪)。
電話が鳴る。
東北のじいちゃん・浩之(柄本明)から。
またつぐみの写真を送ってくれと言っている。
他愛もない話をして電話を切る。
相好を崩し、アルバムを眺めているじいちゃん。
つぐみは浩之と会ったことがないらしい。
電話で話したことしかないので、浩之のことを「もしもしのじいじ」と呼んでいる。新しい!
できれば会わせてあげたいと言う朝顔。
翌朝も早くから仕事に出かける平に、栄養ドリンクを渡す桑原。アゲイン!
莉奈の脳底部の拡大画像を見ている法医学教室のみんな。
確かに内頚動脈が細い、と茶子(山口智子)。
「ウィリス動脈輪閉塞症ですね。」
いわゆる「もやもや病」と呼ばれるこの病気は、目眩や頭痛を引き起こす場合もあれば、症状が現れない場合もある。
難病指定されている厄介な病気である。
莉奈がもっと精密な検査を受けていたら、見つかったかもしれない。
もやもや病は脳梗塞や脳出血の原因になるが、今回、脳の外表に所見はなかった。
脳の中は今、ホルマリン液で固めている。
脳は柔らかいから、そうやって固めないと切って調べられないらしい。
「山本莉奈さんの血液検査の結果がわかりました。」
と電話で報告している高橋に掴みかかる男。
莉奈の夫・達哉だった。
警察は何も教えてくれないと怒っている。
高橋が達哉を法医学教室に通すと、
「莉奈が死んだのは病院のせいではないか。」と、心の内を話し出す。
入院したとき、薬を飲んで吐いてしまったらしい。
もうあれしか考えられない、と。
県警での初日を迎えた桑原。
トイレで捜査一課の神崎(市川右團次)に声をかけられる。
豪快な男。
桑原とコンビを組むらしい。
強行犯係・森本(森本慎太郎)の報告によると、病院が処方した薬は造血剤だった。
莉奈の血液検査でも不審な薬物は検出されなかったし、医療ミスは考えにくいと絵美。
そこへ高橋が莉奈の組織片を持ってきた。
精査する朝顔と光子(志田未来)。
朝顔が帰宅すると、平がご飯の用意をしている。
平は、やっと明日仕事を休むことになったらしい。
つぐみとどこかへ遊びに行くことに。
脳のホルマリン固定ができたので、検査を行う朝顔。
脳内にも病変は見られなかった。
このままでは不詳の死になってしまう。
莉奈を再解剖させてほしいと茶子に頼む朝顔。
脊髄を調べたいと言う。
通常の解剖で脊髄を摘出することはないが、もうそこしか残っていない。
再解剖。
「もう一度だけ、教えてください。」
しかし、やはり死因につながるような所見はなかったらしい。
静まり返る法医学教室。
「もう一回解剖しましょう。」と言う光子。
このままでは、残された達哉や娘が可哀想だと。
しかし茶子は許可しなかった。
医学は万能ではない。
不詳の死としなければならない遺体があるのは事実。
またただ再解剖を行っても、莉奈と家族とのお別れの時間が短くなるだけ。
死体検案書を作成するよう、朝顔に指示する茶子。
一日つぐみとお出かけしていた平。
夕方になり、眠ってしまったつぐみを抱いて帰路につく。
不詳の死に丸をつける朝顔。
納得がいかない様子の光子。
「何もできなくて悔しい」と言う。
茶子ももちろん悔しい。
法医学者は亡くなった方と向き合う仕事だけど、生きていくことにも向き合わなければいけない。
そんな二人を自宅に招くことにした朝顔。
みんなで一緒にご飯を食べよう。
平とつぐみも帰ってくる。
成り行きで、もんじゃ焼き屋の三郎(きづき)たち家族も来ることに。
にぎやかな食事も終わり、縁側で涼んでいる茶子。
平は「幸せすぎて里子(石田ひかり)に申し訳ない。」と話す。
つぐみとの楽しい一日を過ごして、里子もこういう幸せを味わえるはずだったのに、と。
この間、里子の手袋が見つかった。
やっと見つけた手掛かり。
その近くを捜せばいいんだけど、突然どうしたらいいかわからなくなった。
こんなことは今までなかった。
だから無理矢理仕事をして、東北に行けない理由を作った。
情けないと言う平。
「私は平さんのこと、情けないなんて思いません。」と茶子。
「たまには立ち止まることくらいありますよ。
自分がホントにやりたいことって何なんでしょうね。
私もいまだに探してます。
自分に問いかけて、たまには大きく息を吸って、また問いかける。
自分の本当の声にたどりつくための旅、みたいなもの?」
その頃、朝顔や三郎家族は、2階の部屋から花火を見ていた。
三郎の妻・結衣(松長ゆり子)の手の甲にお星さまの絵☆を描いてしまったつぐみ。
油性で描いたらしく、朝顔が拭いても取れない。
その時、結衣のほくろに気づいた朝顔。
結衣と子供たちには、お揃いのほくろがあるらしい。
「遺伝ってすごいね~。」と笑い合う。
莉奈の死因がわからなかったと達哉に説明する朝顔たち。
唯一、脳の内頚動脈の形状が細いことがわかった。
ウィリス動脈輪閉塞症、いわゆるもやもや病。
目眩など、莉奈の体になんらかの悪影響を及ぼしていた可能性があり、これが死因に最も近いと思われるが、それ以上のことは言えない。
結局、莉奈がどうして死んだのかはわからないのか…と肩を落とす達哉。
莉奈の母親が若い頃に急死したことを聞いていた朝顔は、母親のカルテを取り寄せていた。
その結果、莉奈の母親にも同じように目眩の症状があり、もやもや病を発症していたことがわかった。
難病指定されているこの病気は、10%の確率で遺伝的関与があることがわかっている。
今回はこれが死因だと断定はできないが、もし娘に遺伝していた場合、非常に危険である。
しかし早期に発見し、バイパス手術を受ければ治るため、すぐに娘の検査をすることを達哉にすすめる。
平が帰宅すると、桑原とつぐみはもう寝ていた。
朝顔に
「お父さんは、お母さんを捜すことをやめない。」
と言う平。
見つかるまで捜すことにしたから、いずれは向こうに住んで捜すことになると思う、と。
「お父さんのやりたいことをやってほしい。」
と言う朝顔。
箪笥の中に大切にしまってある里子の手袋を出し、見つめる。
翌日。
今日もいつも通り、解剖が始まる。
しかし、遺体を見て固まる朝顔。
手の甲に見覚えのある星の絵☆が。
遺体は三郎の妻、結衣だった。
手が震えて器具が握れない朝顔。
茶子に解剖室から出される。
感想
最後が衝撃すぎた。
あの見せ方。
手に描かれた星の絵を見て「えっ」って声が出た。
なんで?
なんで??
次回予告、三郎が犯人なの?
しかも三郎って朝顔と幼なじみだったの…。
幼い子供を残して母親が亡くなるのは、ドラマだと思って見ていても辛い。
今回の若い夫婦の話も。
絶対夫が殺したと思った私は心が汚れている。
解剖されるってだけでも受け入れ難いのに、解剖しても死因がわからないなんて辛いよね…。
でも娘に「もやもや病」が遺伝していたとしたら、娘は助かるかもしれないのは少し救われる。
夫は妻の難病にも気づいてあげたかっただろうな。
もっと早くに。
「もやもや病」、聞いたことはあったけど、詳しくは知らなかった。
茶子先生が言っていたように、医学は万能ではないかもしれないけど、昔は不治の病と言われていた病気が治るようになったり、原因不明だった病気の原因がわかるようになっているのは、医学の発展の賜物。
こういった難病も解明されている未来でありますように。(人任せだけど…)
里子の手袋が見つかってから、どうしていいかわからなくなって東北に行くことを避けていた平。
可愛い孫と過ごしていても、里子のことを考えてしまうんだよね。
里子もこんな幸せを味わえるはずだったのに、って。
でもそんな平の背中を茶子が押してあげた。
たまには立ち止まったっていい。
自分が本当にやりたいことは何か、自分に問いかけて、たまには大きく息を吸って、また問いかける。
自分の本当の声にたどりつくための旅。
茶子もまた、そうやって旅しているんだろうね。
優しい時間でした。
桑原くんの新しい相棒も楽しそうな人じゃないですか。
右團次さん、陸王のシューフィッター役も良かったけど、豪快な刑事役も似合いそうだね。
次回、朝顔にとっては辛い回になりそうだけど、頑張って乗り越えてほしい。(語彙力)