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監察医朝顔 11話(最終回)あらすじと感想

監察医朝顔 11話(最終回) ネタバレありのあらすじと感想です。

 

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あらすじ

 

不法投棄の現場(in 山梨)で土砂崩れに巻き込まれた桑原(風間俊介)だったが、なんとか無事だった。
一緒にいた神崎(市川右團次)と、国江建設の現場監督・赤井(笠原秀幸)も。
朝顔(上野樹里)に電話し、状況を把握するために山梨県警に行くと言っている。

この土砂崩れによって、朝顔も茶子(山口智子)に呼び出されて深夜に出勤することに。
法医学教室のみんなも集まっている。
現地に向かうメンバーは茶子、絵美(平岩紙)、光子(志田未来)、高橋(中尾明慶)、そして朝顔。

 

朝顔たちが現場に到着すると、検視官・伊東(三宅弘城)の姿が。
結婚して退職した伊東だったが、実は去年離婚して、今は山梨県警にいるらしい。

集まった医療スタッフたちに状況を説明する。
昨日の豪雨で地盤が緩み、土砂崩れが発生。
下敷きになっているのは老人ホームと建設会社のプレハブ事務所および社員寮、3棟の家屋。
現場付近は非常に地崩れしやすい地域で、二次災害の危険があるため、事故の全貌はまだ把握できていないと言う。

 

遺体安置所を設営する茶子たち。
遺体が到着する前に万全にしておかないといけない。

運ばれてくる遺体。
午前中は2体だけ。
しかし土砂崩れは掘り出すのに時間がかかるため、今後もっと増えると思われる。

 

土砂崩れが人災かもしれないと平に電話している桑原。
赤井から聞いた産業廃棄物の不法投棄について話す。
神崎は、平に
「国江建設の役員・白石(児玉貴志)について探ってほしい。」
と頼む。

 

「心が悲鳴を上げたらすぐに言ってください。」
と光子と高橋に声をかける茶子。

また遺体が運ばれてくる。
応援に来ていた地元の歯科医師の手が震えている。
東日本大震災の時に東北に行っていた法歯学者の絵美。
その時も法歯が足りなくて、地元の歯医者さんが来ていた。
自分の患者さんが遺体として運ばれてくることもある。
地元の方にしか分からない苦しみがあると言う絵美。
歯科医師の手を握り、
「無理はせず、何かあったらすぐ言ってください。」
と伝える。

 

どんどん増える遺体。

そんな中、頭部に外傷のある遺体が。
死因は土砂による窒息だと思われるが、念のため解剖したいと言う朝顔。
しかし地元のスタッフに、もう手一杯で難しいと言われてしまう。

 

そんな中、土砂に下敷きになっている社員寮を心配していた赤井が遺体安置所にやってきて、身元確認の手伝いをしたいと申し出る。
こんなことになったのは自分たちのせいだと。

赤井から不法投棄のことを聞いた朝顔は、平に電話する。
何のゴミを捨てていたのかは、現場の人たちもよくわかっていなかったらしい。

これが自然災害ではないかもしれないことを、茶子にも報告。

 

その頃、遺体安置所には家族の安否を心配する人たちが押し寄せていた。

その切羽詰まった様子を見て、検案が終わったご遺体を遺族に渡せないのかと言う光子。
でも、もし取り違いが起きたら?
家族だと思い込んで火葬してから別人だったことが判明したこともある。
過去の反省を生かさなければいけないと言う茶子。

国江建設の赤井に協力してもらうことに。
社員のリストに、思い出せる限りの身体的特徴や、持病、飲んでいた薬など、身元の判明に繋がりそうなことを書いてもらった。

 

野毛山署では、国江建設について調査していた。
先日、管内で殺された鮫島組の西川という男。
この男が国江建設の執行役員・白石の名刺を持っていたことから、国江建設と鮫島組とのつながりが判明。
神崎と桑原が調べていた国江社員の連続自殺も、鮫島組の人間が国江建設の社員を追い詰めていたのではないか。
その裏取りをしていた神崎たちは、不法投棄のことを現場監督の赤井から聞いた。

しかし国江建設の白石の足取りがなかなか掴めないらしい。
自然災害ではないなら大量殺人だと怒っている桑原。

 

同僚の佐野(諫早幸作)に会えた赤井。
佐野は長時間瓦礫に埋もれていたが、奇跡的に助かったらしい。
佐野の何かが気になる様子の光子。

 

妻を探しているという男性が遺体安置所の前で座り込んでいる。
「避難所で休まれた方が…」と声をかける高橋。
妻は土砂の下敷きになっている老人ホームで働いていたらしい。
見間違うはずなんてないから、頼むから会わせてくれと懇願される。
泣きながら、できないと謝る高橋。
その様子を見ていた朝顔。

 

遺体安置所には、シートに包まれた遺体が多数並んでいる。
震災の時のことを思い出す朝顔。
そこに光子が入ってくる。高橋も。
手にはタオルと水の入ったバケツ。
遺体の顔を奇麗にする3人。
「大変でしたね。よく頑張りました。」
震災の時の茶子と同じ声掛け。
涙をこらえられない光子と高橋。

 

長い一日が終わり、次の日。

朝顔も検案することに。
代わりに茶子が本部で検案書のチェックを。
今日は20人もの遺体が見つかった。

 

依然として白石の行方が掴めない警察。
白石は土砂災害の原因が自分たちにあると知っていて、逃げているに違いないのだ。
西川の遺体に白石に繋がる手掛かりがあるはずだと、法医学教室の藤堂(板尾創路)に検体の再検査をお願いする。

運ばれてきた遺体を検案している朝顔たち。
その中に、皮膚にびらんが見られる遺体が。
これは単に窒息死や圧死とは言えないのではないかと、茶子に報告。

現場監督の赤井に事情を聴く茶子たち。
赤井や佐野たちはただのゴミだとしか認識していなかったが、そういえば、何かが腐ったような変なにおいがしていたという。

やはり佐野が気になる様子の光子。
「クラッシュシンドロームかもしれない」と、すぐに病院に行くように伝える。
クラッシュシンドロームとは、長時間手足などが圧迫され続けて、その後解放されることで起こる病変。
最悪腎不全を起こして死に至ることもある。
佐野はすでに顔色が悪くなっている。

 

そんな中、産業廃棄物に濃硫酸と次亜塩素酸が混ざっていたことが判明。
発生した塩素ガスを吸って亡くなった可能性が。

解剖するべきだと言う朝顔。
塩素ガスだとしたら、二次的に被害者が増える可能性がある。
しかし地元の大学は手一杯だと断る伊東。
すると茶子がここで解剖すると言い出す。
解剖には警察の立ち合いが必要。
そこへタイミング良く現れる丸屋(杉本哲太)。

もしこれが塩素ガスによる中毒死ではなかったとしても、朝顔の行動は法医として間違っていないと言う茶子。
朝顔が執刀することに。
解剖の結果は塩素ガスによる中毒死だった。

藤堂が検体を再検査したところ、西川の体内に寄生虫がいたことがわかった。
南米の生活用水にたまに含まれる寄生虫。生活用水に寄生虫怖し…
だとしたら、白石も南米に?
しかし、何か考えがありそうな平。

  • 死亡した西川の体内から寄生虫が発見されたこと
  • 一ヶ月以内に海外に渡航歴のある人は受診した方が良いと野毛山署が検査を呼び掛けていること
  • 検査可能な病院:神奈川県感染症センター

これをネットのニュースで流したのだった。

そして、まんまと感染症センターに現れた白石を確保。
白石は自供。
これにより、大学でも全ての遺体を解剖することが決定。
これで正確な死因が分かる。
ほっとする茶子たち。

 

光子の見立て通り、佐野はクラッシュシンドロームだった。
しかしすぐに病院に行って、命は助かったらしい。
誰か一人だけでも助かって良かったと泣き崩れる光子。

 

興雲大学に戻り、片づけをしているみんな。

茶子が朝顔と初めて会ったときのこと。
自分には経験がある、役に立てると自信を持って東北に向かった茶子。
でも実際あの場所に立ってみたら全く違っていた。
あまりの惨状に、自分の無力さに唖然として、怖くて足が震えた。
でも平と朝顔に会えた。
二人に力をもらった。
明日もまだまだ仕事が山積み。
「今夜はたっぷり休んでください。」
茶子はスーパー銭湯に行くらしい。

「茶子先生、私、執刀できました。
ありがとうございました。」

 

自宅に帰った朝顔。
つぐみを抱きしめる。

山梨で遺体安置所を訪れていた桑原。
自分も土砂崩れに巻き込まれ、死ぬ思いをした。
たくさん並んだ遺体を見て、並んでいたのは自分だったかもしれないと思った。
「そしたら朝顔にもつぐみにももう会えなかったんだなって。
こうやって3人で寝ることももうなかったんだなって。
生きててよかった。
俺も、朝顔もつぐみも、みんな。」

来週、里子(石田ひかり)の古里・仙ノ浦で灯篭流しがあると言う朝顔。
毎年ずっと行きたいと思っていたけど、行けていない。
里子の古里を桑原とつぐみに見てほしい。
「人が優しくて自然がいっぱいで、海もとっても奇麗なんだ。」

じいちゃん(柄本明)に電話する朝顔。
今からそっち行くね。
大切にしまってある里子の手袋を見つめる。

仙ノ浦に到着した4人。
朝顔を心配そうに見ている平。
前に来た時には辛い記憶が蘇り、駅から出られなかったのだ。
電車から降り、しばし立ち止まる朝顔。
意を決して歩き出す。
「ここはね、ばあばが生まれたところなんだよ。」
つぐみに話しかける朝顔。

 

無事、浩之(じいちゃん)の家に。

一息ついて、つぐみにプレゼントを渡そうとした浩之の前に、里子の姿が。
じいちゃんが見た、幸せな家族団らんの幻。

しかしふと我に返り、里子がいない現実に引き戻される。
仏壇の里子の写真を見て泣き崩れる浩之。
「どうして…ここに里子がいないんだ…。どうして…。」

 

外に出た平。
朝顔に、里子がすぐそばにいるような気がする、と言う。
「お母さん。」
呼んでみる朝顔。
「そこにいるの?会いに来てくれたの?
私、夫の桑原くんと娘のつぐみと…やっと帰ってこれたよ。
私…結婚して、子供も生んでお母さんになったよ。
お父さんとじいちゃん、さみしがりやだからちゃんと見守っててね。
心配しないで。みんなといるから。
みんなと一緒にいるから大丈夫だからね。」

夜になり、灯篭流しに出かける朝顔たち。
浩之は留守番らしい。
メッセージを書いた灯篭を川に流す。

 
仙ノ浦から戻ったみんな。
冷蔵庫に貼ってあったメモを、手袋と一緒に箱にしまった平。
今日はつぐみのお遊戯会らしい。
みんなで記念写真を撮る。

 

 

 

 

感想

 

辛い題材を扱ったドラマだったけど、心の中に温かいものが残るのは朝顔たち家族を始め、登場人物がみんな優しいからかな。

じいちゃんの号泣には胸が苦しくなった。
でも、もしかしたら初めて声を上げて泣くことができたのかもしれない。
里子さんの優しさは朝顔にもつぐみにも受け継がれていることでしょう。
前につぐみが飲み物をこぼしちゃったとき、平も桑原も、もちろん朝顔も誰も怒らずにただ拭いてあげてた。
優しい世界。
当たり前だと思うかもしれないけど、忙しい朝にわざとじゃなくても飲み物こぼされたら「も~~!!何やってんの!!」くらいは言ってしまう。
もう、反省。

桑原くんと朝顔の夫婦関係もいつも穏やかで優しくて思いやりにあふれていた。
ザ・理想の夫婦。

久々に登場した伊東さんは離婚してしまったみたいですが。
何があったんでしょうね。

見事佐野のクラッシュシンドロームに気づいた光子。
最初は佐野に惚れてしまったのかと思いました。
あの状況でそれはない。
医者として見ていただけだった。
助かって良かった。

3人で遺体の顔を拭いていたシーンは、それぞれの悲しみや葛藤が伝わってきて胸が苦しくなってしまった。
早く遺族に返してあげたい気持ちと、冷静にならなければいけない現実と。
高橋くんが泣きながら謝っていたシーンはほんと、涙が出てしまったよ。
スタッフとして未熟なのかもしれないけど、事務的に「無理です」って言われるよりよっぽどいい。かもしれない。
茶子先生にはやっぱり毅然としていてほしい。

朝顔がいなくなって寂しくてむくれちゃうつぐみちゃんが可愛かったけど、本当に寂しいんだろうしね。
朝顔の仕事は数年休んでも全然席ありそうだし、少し一緒にいてあげたらいいのにって思っちゃった。
朝顔も「それもいっか。」って言ってたよね。
夫も同居の父もまだ働いているのだから、生活には全然困らないでしょうし。

今回が最終回だったけど、なんと来週は特別編らしい~。
楽しみ。

 

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