スカーレット第8週「心ゆれる夏」
ネタバレありのあらすじと感想です。
- 第8週「心ゆれる夏」 あらすじ
- 第43話(11/18)あらすじと感想
- 第44回(11/19)あらすじと感想
- 第45回(11/20)あらすじと感想
- 第46回(11/21)あらすじと感想
- 第47回(11/22)あらすじと感想
- 第48話(11/23)あらすじと感想
第8週「心ゆれる夏」 あらすじ
喜美子(戸田恵梨香)が深野心仙(イッセー尾形)のもとで火鉢の絵付けを学んで3年がすぎた。
修業を積み、まだ下っ端ではあるが、一部は任されるようになっている。
喜美子は初めて絵付け火鉢のデザインを許され、懸命に考えるが、採用の可能性は低い。
役場で働いている信作(林遣都)は、年に一度の火まつりの準備に忙しくしている。
そして照子(大島優子)は婿の敏春(本田大輔)を迎えていた。
陶芸だけでなく芸術にも詳しく、頭が切れる敏春は、丸熊陶業の改革を考えている。
新設した商品開発室に美術大学を出た青年・十代田八郎(松下洸平)がやってくる。
喜美子はふとしたきっかけで八郎と知り合い、破れたシャツを繕ってあげることに。一方、直子(桜庭ななみ)がついに東京で働くことになり常治(北村一輝)とマツ(富田靖子)は心配する。
百合子(福田麻由子)も中学生になっている。そんな折、喜美子のデザインが敏春によって採用される。
しかも丸熊陶業のマスコットガール・ミッコーとして地元紙の取材を受けることになる。
記事では、師の深野には全く触れず、喜美子が若い女性の絵付け師であることばかりが注目される。
そのことになぜか八郎が怒り、喜美子は当惑する。公式サイトより
第43話(11/18)あらすじと感想
昭和34年。
喜美子は21歳になりました。
深野心仙の9番弟子になって3年。
絵付け火鉢の注文は右肩上がりで、喜美子もめまぐるしい日々を送っていました。
昭和31年
喜美子は割れた火鉢や花瓶を集めて、家族が寝静まったあとも絵付けの練習に励んでいます。
昭和32年・夏
増え続ける注文に絵付けの手が足りなくなっても、まだ喜美子には任せてもらえません。
そして昭和33年・冬のこと。
喜美子はようやくフカ先生に「ようできるようになった」と褒められました。
つまり、絵付けでお金がもらえるようになったのです。
常治と万歳して喜ぶ喜美子。
ようやく絵付け師としてのスタート地点です。
新しいデザインを考案する季節。
フカ先生の今年のデザインを見せてもらう弟子たち3人。
木々のデザイン(語彙力)。
喜美子もデザインに挑戦してみることになりました。
兄弟子たちは去年デザインを出したものの、採用されなくて撃沈。
加山さんに、丸熊陶業はフカ先生以外のデザインを採用する予定はないとはっきり言われてしまったのです。
中学の時に県の絵画展で金賞を受賞した実力をもって、兄弟子たちの敵を取ると宣言する喜美子でしたが、2番弟子は全国芸術絵画展で大臣賞受賞、1番弟子は美術学校を主席で卒業との華々しい経歴を知り、途端に恥ずかしくなる喜美子。
でも兄弟子さんたち優しい。
一点物の芸術品を作るのと、大衆受けする商品を作るのとは違うというようなことをフカ先生も言っていました。
ファッションショーに出す服と、一般人が買う服は違う、ということでしょうか…。
家に帰った喜美子が、
「金賞取って学校に飾られた…」
と言うマツに
「そんなこと自慢したらあかん!!」
と食い気味に言ってたのがおかしかったですw
↑金賞とった絵
火鉢の絵付けに大事なのは、求められているデザイン。
誰もがええなぁと思って買ってくれるようなデザイン。
これはなかなか難しいことでした。
お父ちゃんなら…と酒器のデザインを考え始めちゃったりしたけれど、最終的に思い出したのはハイカラな荒木荘の人たちの顔。
バラのデザインを描き始める喜美子なのでした。
第44回(11/19)あらすじと感想
喜美子が出したデザインは、バラをモチーフとした洋風でファンシーな感じの。
今見ても可愛いと思うわ~。
フカ先生の反応。
ほう~ほうほう。ほう。
日本画で年配のフカ先生だもん。
喜美子の斬新なデザインがよくわからなかったに違いない。
でも否定したりせず、喜美子がとりあえず社長のところへ持って行くのを止めませんでした。
結局、加山さんに渡せはしたものの、デザインは見てもらえませんでしたが。
さて、事務所には照子のお婿さんがいました。
半年前、あんな男ならゴキブリの方がいい、琵琶湖に沈めてやると言っていた照子。
京都の老舗旅館の三男で、大学出のインテリ。
会計事務所辞めて婿に来てくれるということで両親は大喜びだったそうですが。
そんな話を聞いていたので、ついつい色眼鏡で見てしまう喜美子。
そこへ照子が果物を持ってきました。
絶対に琵琶湖に沈めてやると言っていたのに、随分おしとやかに可愛らしい若奥様してます。
おスイカとおブドウに爆笑する喜美子。
その場には信作もいました。
役場の商工観光課で働いているらしく、火まつりの企画書を持ってきていたんですね。
相変わらず軽口を叩いています。
照子はなんだかんだで、敏春さんというそのお婿さんのことが好きになったようです。
良かったよね。
これで生理的に無理とかだったらホント可哀想だもん。お互いに。
敏春さんは信楽以外の焼き物にも造詣が深く、丸熊陶業を日本一にすると語っているらしいです。
それを聞いて信作が、照子の亡くなった兄も日本一を目指すと言っていたことを話します。しんみり。
信作の中で照子の兄との強烈な思い出の一つ。
他の二つは缶ポックリを教わったことと、照子の尻にでっかいホクロがあるということだとかw
その頃、敏春は社長と融資の話などをしていました。
社長はなぁなぁでやってきたみたいですが、敏春にこれからはそうはいかないと言われています。
世の中は刻一刻と変化していますからね。
敏春は「深野心仙ももう古い」と言っています。
社長と婿、対立しそう。
そんな中、加山さんの机に置かれていた喜美子のデザインを見つけた敏春なのでした。
それであの予告に出ていた「バラの火鉢」が実現するのでしょうか?!
可愛かったよね。
喜美子の服装が気になったけどw
あとは、信作の両親が離婚の危機?!
あの仲良さそうだった夫婦がまさかの?
2週間に1回揉めているらしいです。
第45回(11/20)あらすじと感想
信作の両親が離婚の危機だと言っていましたが、原因はなんと
マツのへそくりでした。
覚えていますか?
マツが喜美子のためにコツコツ貯めようとしていた貯金箱を陽子さん(財前直見)に預けたことを。
それが忠信(マギー)に見つかり、何の金や、男か!とケンカになっていたのでした。
離婚の危機を迎えても、決してマツのお金だと言わなかった陽子。信用できる…!
そんな中、直子がついに東京へ行きます。
問屋の谷中のおやっさんの手伝いをしてはすぐ辞め、今度こそと言ってはすぐ辞めていたらしい直子。
今度こそ、東京では頑張る所存。
勤め先は電化製品を作る会社の工場だそうです。
お父ちゃんの汗が染み込んだ手ぬぐいは、旅立つ前に取り除くのが直子流。
常治は東京まで一緒に行くつもりのようです。
社長によろしゅう言うて、寮にもよろしゅう言うて。
あちこちに顔出して挨拶すると。
こういうところは良いお父ちゃんなんだけどなぁ。
東京までの高い汽車賃は、マツが喜美子のために貯めて陽子に預けていたへそくりを使うことに。
それが原因で大野夫婦が離婚の危機だと知り、慌てて謝りに行くマツと常治。
残った3姉妹で楽しく食べた初物のスイカの味。
3人だけでこんなに話すシーンは初めてかも?
喜美子は絵付けを一生の仕事だと言っていましたね。
大阪へ行ったのはやりたいことがあったわけではないけど、そこで経験したことが今の自分の中に生きている、だから何でも楽しめと直子にアドバイス。
その頃、丸熊陶業の事務所で喜美子の絵付け火鉢のデザインを照子に見せている敏春。
照子の父も母も、態度は違えど敏春を亡き息子扱い。
敏春もそれをわかって来ているからいいとは言っていましたが、照子は気になる様子。
そして、丸熊陶業には新しい若い従業員が入ってきました。
第46回(11/21)あらすじと感想
絵付係でも初物のスイカを東向いて笑って食っていましたねw
さて、丸熊陶業に新しく入った若い従業員は3名。
その中でも注目は十代田八郎(そよだはちろう・松下洸平)。
京都の美術大学で陶芸の奥深さを知り、働き口を探していたところ、声をかけられたとか。
敏春に連れられ、丸熊陶業の各所に挨拶に回っている3人。
絵付係にもやってきましたが、ここで十代田の様子がなんだかおかしい。
口数が少ない。
挙動不審。
十代田の背中の雑な繕いが気になる喜美子。
3人の仕事は新しい自社製品の企画開発です。
火鉢がメインの丸熊陶業。
今は絵付け火鉢が人気とはいえ、敏春は先見の明がありそうでしたから、火鉢が先細りだということを感じている様子。
深野心仙も古いと言っていたし。
火鉢に代わるメイン商品を考えておかないとね。
そんな中、信作は火まつりのポスターを貼りに丸熊陶業の食堂へ。
喜美子に、酔いつぶれた父を初めて背負った話をしていました。
喜美子も、自転車に常治を括りつけて途中で落として転がって、「喜美子~~!」って怒りながら走ってくるようにできてる、と言って、その常治の物真似が可笑しかったw
子供の頃は体が弱かった信作。
熱を出してよく背負って病院へ連れていってもらったことを思い出していました。
父はそんなに変わってないけど、子供だった自分が大きくなったと。
この話がまた何かの伏線になるのでしょうか。
そこへ十代田さんがやかんを戻しにやってきました。
信作に友達がいない理由がわかったシーンでしたね。
十代田さんを年下だと思って偉そうに話しかけた信作でしたが、実は自分の方が二つも年下だと知り、急に敬語。
しかも火まつりという、初対面でも間が持ちそうな話題があるにも関わらず、すぐに会話が終わってしまう。
代わりに喜美子が説明していましたが。
信楽の焼き物が好きだと言う十代田と意気投合する喜美子。
背中の雑な繕いを
「直してもいいですか?」
いい感じ。
丸熊陶業は世代交代の時を迎えていました。
船頭が二人いたら山に登ってしまう、敏春さんに任せたらええやんと言う照子の母。
社長もそれはわかっているけど、素直に認められないようですね。
そんな父に、照子は敏春を兄の身代わりにしないようにお願いします。
意外と良い奥さんやってる照子。
根っからのお嬢だけど、賢い子だよね。
火鉢の新しいデザインについて、喜美子のとは知らずに、思い出して父にアピール。
その結果、なんと喜美子のデザインが新しい火鉢の絵付けに採用!
色合いがツボ。可愛い。
第47回(11/22)あらすじと感想
喜美子のデザイン採用を喜んでくれる兄弟子たちとフカ先生。
みんなで体操。
兄弟子たちホント良い人たちだな。
芸術家になるにはその優しさがあだになりそうだけどな。
デザインが採用され、晴れて一人前の絵付け師となった喜美子に、
信楽初の女性絵付け師
として地方新聞に掲載される話が舞い込んできます。
それを知ったマツと百合子も喜びますが、常治はまだ東京。
お父ちゃんには言う?言わない?
以前、喜美子が丸熊陶業の忘年会に行きたいと言った時、女のくせにと許してもらえなかったそうです。
今度のことも、何て言われるか…。
自分は毎晩飲んでるくせにな。
令和では夫に子供を任せ、妻も飲み会に参加すると知ったら常治は腰抜かしそう。
直子がいなくなって強くなった百合子。
お父ちゃんには言わなくていいと言い出します。
バレなきゃOK!お父ちゃんのことはうちにまかしとき!
マツさんより頼りになりそう。
そして新聞の取材の日。
深野心仙を知らない記者。
喜美子を丸熊陶業のマスコットガール・ミッコーとして可愛らしく紹介したいようで、フカ先生にも触れない方向だとか。
当時はミッチーブームだったんですね。
思っていたんと違うと、やりたくないと言い出す喜美子。
照子が説得に来ます。
照子は子供の頃、婦人警官になりたかったけど、兄が亡くなり丸熊陶業を継ぐことが決まっていたから、言い出すことすらできませんでした。
やりたいことができてる喜美子がうらやましい。
でも喜美子の気持ちを尊重する、敏春さんには説得できなかったと言うと言います。
そう言われると…。思わず照子を呼び止める喜美子。
さっと振り返り、
うちの顔、立ててくれるかいのう?
お願いします!うちの顔、立ててください!
こんな照子初めて。
仕方なくやることにした喜美子。
マスコットガールとしては喜美子の地味な服装がふさわしくない、ということで、一張羅を取りに家に帰った喜美子。
でも、なかなかない。
ちょうど常治から電話があったことを伝えに来た信作から陽子に話が伝わったらしく、陽子が色々と持ってきてくれました。
他のお母ちゃんたちも集まってきます。
ママ友ネットワークは昔からすごいw
お母ちゃんたち総動員で喜美子の服を身繕いますが、なかなか決まらず。
貧乏はこぼれ出るな。
マツの名言出ました。
貧乏はこぼれ出る。これです。
でも最後の助っ人母ちゃんが良いの持ってきてくれたのかな?
喜美子はめっちゃ可愛くなりました。
思わず泣き出すマツ。ほんまありがとう。
絵付けの修行で忙しくて、喜美子は成人の集いにも出なかったらしいんだね。
今で言う成人式かな。
それはマツさん、喜ぶわ。
喜美子の装いは可愛らしい火鉢のデザインにも雰囲気がぴったり。
本当はゴリゴリに描いている職人的な姿を撮ってほしかったのかなw
可愛らしいポーズばかり取らされて不本意な喜美子でしたが、顔を立ててとお願いする照子と母の涙を思い出し、これも絵付けの仕事のうちだと思って頑張りました。
後日、新聞の
本日のシンデレラ
というコーナーで喜美子が
「丸熊陶業のマスコットガール」
として紹介されました。
信楽発の女性絵付け師 川原喜美子さん
ミッコーじゃなくて良かったねw
と思ったらミッコーって書かれてたw
部屋で一人、この記事を見つめている十代田さん。
マツさんも喜んだことでしょう。
常治がどんな反応を見せるのか、楽しみです…。
百合子はバレないようにするって言っていたけど。
第48話(11/23)あらすじと感想
新聞の反響はそこそこ大きかった様子。
会社には信楽初の女性絵付け師を祝してお花やお酒などが続々届いています。
記事には深野心仙のふの字もなかったけど、笑ってくれたフカ先生。
そんな中、直子を送りに東京に行っていた常治が戻ってきました。
直子は蒲田に住んでいるようですね。
酒瓶を抱きしめながら「直子…」とつぶやく常治。
翌朝、十代田八郎がシャツの雑な繕いを直してもらいに絵付係にやってきました。
でも、なんか怒ってる。
どうやら新聞記事を読み、喜美子がふざけた気持ちで絵付け師になったと思ってしまった模様。
「ホットケーキが食べたくて絵付け師になったんですか?
それにミッコーって何ですねん。」
八郎は深野先生が著名な日本画家だということを知っていました。
それなのに記事では深野先生には一言も触れず、信楽の絵付け火鉢といえばミッコーだなんて。
「ミッコーはホットケーキの方が大事ですか?」
↑この台詞じわるw
記事が適当に書かれてしまったことを話す喜美子。
なんとか誤解は解けたかな?
その後、また絵付係に八郎がやってきました。
フカ先生に言いたかったことがあると。
八郎の実家には、フカ先生が描いた日本画がずっと飾ってあったそうです。
日本画が好きだった祖父がやっと買えた一枚で、とても大事にしていたんだとか。
鳥が二羽飛んでいて、山があって水辺があって、日の光が差して…
祖父亡き後も、形見だと大事に大事にしていましたが、八郎が11歳の時、それを白いご飯と卵に換えたのでした。
八郎自身が闇市で一番高く買ってくれる人を探して売ったそうです。
みんなでおいしいなぁ、おいしいなぁと食べたと言います。
戦後ですかね。
八郎が11歳ということは、喜美子は9歳。
戦争が終わって信楽にやってきた年です。
「八郎」という名前からして兄弟が多そうだし、食べるものに困って大事な大事な絵を売らざるを得なかったんだろうと思うと悲しい。
「まんぷく」の武士の娘も大事な着物を売ったりしていましたしね。
生きるためには着物より絵より、食べ物。
フカ先生が昔絵を描けなくなってしまった時、火鉢の絵付けを見て「平和」を実感したと言っていましたよね。
文化は平和の象徴。
歴史的に見ても平和な時代に文化が花開いていますし。
今回丸熊陶業に来ることになった八郎は、絵付けをしているのが深野心仙だと知り、会ったら頭を下げようと思っていたのだとか。
「先生の大事な絵をすいませんでした。
先生の絵のおかげで白いご飯、卵、ほんまにありがとうございました!」
文字通り頭を下げる八郎なのでした。
フカ先生のお答え。
「忘れんとってくれてありがとう。」
その夜、喜美子は八郎が言っていたフカ先生の絵を描いていました。
鳥が飛んで、山があって水辺があって…