抹茶のドラマ感想

ネタバレありのドラマ感想です。

デジタル・タトゥー 2話 あらすじと感想

 

デジタル・タトゥー 2話 ネタバレありのあらすじと感想です。

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セカンドチャンス 

ーーーー 

実の父に狙われていると知り、世間的に死んだことにしたタイガ(瀬戸康史)。
岩井(高橋克実)のところに来て「しばらく匿ってくれ」と言うが、なんでそこまで面倒みなくちゃいけないんだ、と断られる。
「じゃあ俺を雇ってよ!」
と、勝手に作っていた岩井堅太郎法律事務所のホームページを見せる。
めっちゃ有能笑

ーー「人の噂も75日」などという時代は終わりました。

ネットに書き込まれた不利益な投稿を、送信防止措置請求によって、または裁判や「仮処分」という迅速な手続きを用いて削除いたしますーー

ネットの誹謗中傷やトラブルで困っている人向けに特化した事務所になってるw

 

早速そのホームページを見た男が事務所を訪ねてくる。
男の名前は大野孝史(中村靖日)。
岩井に人生を壊されたと言う。
8年前、岩井が高崎支部の検事だった頃、痴漢事件で有罪になった男だった。
大野は高校の教師だったが、有罪判決によって辞めざるを得なく、誰も知らない新潟県に引越し、小さな塾を開いてこれまでなんとかやってきた。
しかし2ヶ月前のある日、ネットの掲示板・@ちゃんねるに昔の逮捕記事が載ったことで噂はあっという間に広まり、生徒がいなくなってしまった…。
「書き込みを消してください。」と言う大野。
あれは冤罪だった、と。
事件の被害者だった岡田マキ(松林うらら)という女が、最近詐欺で逮捕されたらしい。
痴漢だと騒いで示談金を騙し取る常習犯になっていたのだ。

 

大野が言っていた@ちゃんねるの記事を見つけ出すタイガ。
ー大野塾の先生は痴漢犯罪者だったー
また、痴漢狂言で女逮捕の記事も。
しかし「女が逮捕されたからといって大野が冤罪だったとは限らない。」と岩井。んだんだ。ちゃんと調べて起訴したんだもんね?

 

法テラス
今日の案件は何かな~と田村(八嶋智人)。
「痴漢の否認事件は嫌だな~まず勝ち目ないし。
薄汚く禿げ散らかした中年のおっさんがいくらやってないって言っても、可愛い女子高生がやられたって涙ぽろっと流せばコロッと騙される。」
その言葉通り、岡田マキにコロッと騙されてしまったのかもしれない岩井。
裁判では教職だった大野を厳しく追及し、厳正なる処罰を求めた。
大野は禿げ散らかしてはいないけど。

 

新潟。養魚場でアルバイトをしている大野を訪ねる岩井。
「取り調べで毎日毎日刑事に絞られて、早く帰りたかったら認めろと言われ自白してしまったが、岡田マキがあんまりいけしゃあしゃあと嘘をつくから悔しくなって、このままやられてたまるか」と、裁判では否認したらしい。結局やられちゃったけど。
岡田マキが余罪を自白すればの話だが、冤罪を晴らしたければ再審請求をする手もあると伝える岩井。
しかし、裁判にはお金も時間もかかるから無理だと言う大野。
自分はまた教壇に立って毎日穏やかに過ごしたいだけ。
いろんな仕事をしたけど本当にやりたいことじゃないから身が入らない。
「刑としては罰金10万ぐらいだっただろう。」と岩井。それ言っちゃダメなやつ。
有罪は有罪。
「検事なんか犯罪者のレッテルを貼られた人間がそのあとどんな人生を送るかなんて考えもしない。
あんたの知らないところで地を這うように生きてきた」と言う大野。

 

一方、東洋テレビのアナウンサーに内定した早紀(唐田えりか)
夏のバーベキューで盛り上がって、一応付き合っているらしい小西(荒井敦史)を邪険に扱う。
しつこいらしい。
しつこい男は嫌だね、うん。しかし何か言いたげな目つきで早紀を見ているから気をつけて…

 

大半の書き込みは消せそうだけど、@ちゃんねるは手強そうだとタイガ。
ほとんどは面白半分の書き込みだけど、一人だけしつこい人がいるらしい。

 

内定を知らせに早紀が事務所にやって来る。
慌てて隠れるタイガ。
が、「お母さんに報告」とタイガが隠れている部屋に行く。
みつかる。
「タイガ?!死んだんじゃないの?」と驚く早紀。

 

事務所に宅配便が届く。
送り主は芝崎ゆかり(中越典子)。大野と同じ町に住む女だ。
タイガ曰く、この女が大野が痴漢で有罪になったことをネットに上げた人物だという。
IDを調べたところ、ネットオークションで出品していることが判明、落札したらしい。
「会いに行ってみるか…」と言う岩井に、
「随分熱心だね。大野さんを有罪にしたことへの罪滅ぼし?」と聞くタイガ。
大野は最初はおとなしく罪を認めていたが、途中から逆上したみたいにやってないと言い出した。
明確な被害者証言、目撃証言もあったから冤罪だなんてわかるわけない。
岡田マキも嘘をついてるようにも見えなかったらしい。
ただ、裁判所かどこかの廊下で見かけた時、携帯を見ながら笑っていた
が、当時特捜部から引きが来ていた岩井。
起訴したのに無罪判決を食らえば検事の経歴に大きな傷がつく。
特捜で悪徳政治家を挙げるのが夢だったから、無罪になったりなんかしてつまずくわけにはいかなかった。
「自己都合で小さな疑いを見て見ぬ振りしたんだ。
これからは特捜部で巨悪と闘うんだから、痴漢みたいな雑魚には構ってられないって感じ?最低だね。」とタイガ。

f:id:matchadrama:20190615113454p:plain巨悪のイメージ


新潟県。大野塾。
生徒が一人もいなくなったと言っていたけど、一人いる。
大野の仕事を受けることにした、と伝える岩井。
ふと生徒のノートに目をやると「芝崎りょうた」と書いてある。
大野の過去をネットに上げたのも芝崎…
「お母さんの名前ってゆかりさんかな?」と聞く岩井。
「そうだよ。」
と、母がやって来る。
嘘をついて勝手に大野塾に来ていた亮太(生駒星汰)。
「授業料はいただきません。私のようなところに子どもを預けるのは心配かもしれないが、亮太は勉強が面白くなってきたところ、少し続けて通ってきてくれませんか?」と大野は頼むが、そういう問題じゃない、と亮太を連れて出て行くゆかり。

ゆかりを追いかける岩井。
弁護士だと名乗り、ネット記事の投稿を削除するようお願いする。
大野が冤罪かもしれないことを伝えるが、
「絶対に無罪だったって言えますか?大切な子どもを預けるんですよ?
100%無罪じゃないなら安心して預けることはできない。」と取りつく島もない。
とりあえず泊まっているホテルを告げる岩井。

 

その頃、伊藤秀光(伊武雅刀)は秘書の高嶋(飯田基祐)から、タイガが死亡しているとは考えにくいと報告をうける。
「引き続き網を張っておけ。」と秀光。

 

自殺した兄・壮輔(竹財輝之助)の墓参りに行くタイガ。
伊藤秀光の前妻で壮輔の母、吉川美枝子(朝加真由美)に会う。

 

岩井の泊まっているホテルに来るゆかり。
岩井の頼みにはやはり応じられない、と。
亮太は大野に懐いているが、それとこれとは話が別。
ネット上に元犯罪者の情報をあげるのはGPSの代わりだ、と…。
「そこまでおっしゃるのは芝崎さんが被害に遭われたからですか?」と聞く岩井。
ゆかりは高校生の時、見知らぬ男に襲われたことがあった。たまたま通りかかった人が助けてくれたが、それから何年もPTSDで苦しみ、今でも人気のない夜道が怖い。
その男は刑期が終わってもう出てきている。逆恨みしてまた襲って来るかもしれないし、性犯罪者の再犯率はものすごく高い。警察に犯人が今どこに住んでいるのか聞いても、プライバシーの問題で教えてもらえなかった。
犯人のプライバシーを守るために、被害に遭った方が毎日恐怖に怯えて暮らさなければならないのか。
性犯罪者は一生許されるべきではないと思っている、とゆかり。

 

東京拘置所。
岡田マキに面会する岩井。
「嘘だったんだよな?8年前の証言は。
大野孝史は痴漢教師のレッテルを貼られて今も苦しんでる。再就職もままならない。」
と伝えると、
あそこまでやる気はなかった、と答えるマキ。
すぐにお金払ってくれれば裁判までやらなくて済んだのに、だって。
往生際が悪いおっさん呼ばわり。ひどい。
冤罪だった。
もう用はないと去ろうとする岩井。
「似てたんだよね、あの人。中学の時私に嫌がらせしてた体育教師に。
親も信じてくれなくて、教師も全否定した。大人って平気で嘘つくんだなって思って。
これってやっぱ私が悪いの?」と言うマキ。
「あぁ、悪いね。」 
悪いよね。
悪いけど、マキの話が本当なら平気で嘘をつくことを教えた周りの大人にも責任ある。
女子高生に嫌がらせする体育教師とか最低だよね…

 

大野が教職に戻りたがっていることを聞いていた岩井は、知り合いの日本語学校の校長(徳井優)が先生を探していると、大野を呼び出す。
後でトラブルになると嫌だからと、正直に痴漢の前科があると伝える大野。
岩井は必死で「冤罪なんだ!」と主張するが、再審で無罪になったわけではない。
痴漢で有罪の人間を教育の現場で採用するのはちょっと…と渋る校長に、
人間は誰だってミスするだろ!一回ミスしたらもうダメなのか?!生徒に「愛」とか「優しい心」とか習字で書かせて教えるんだったらまず自分から実践しろと騒ぐ岩井。宥める大野。
「私みたいな人間がまた教師に返り咲こうなんて高望みだったんです。もう十分です…」
校長の気持ちもわかるよ…。

やってないんだったら「私みたいな人間」なんて言うなよ…と言う岩井。
しかし世間から冷たい目で見続けられ、何度も犯罪者扱いされるうちに、自分が本当に価値のないダメ人間みたいに思えてきてしまった。
法廷で判決を受けるって本当に怖いことだ、と大野。
「あの時それがわかっていれば本気で闘ったのかな…それでもダメだったかな。
受け入れて生きていくしかない…」
「俺にできることないかな?」と岩井。
最初はないと言った大野だが、実家に帰るので引越しを手伝ってほしいと言う。

「大野さん、本当に申し訳ありませんでした。」と頭を下げる岩井。

 

引越しの手伝い中、大野手作りの教材を見つける岩井。
処分するように言われたが、その教材を持ってゆかりに会いに行く。
漫画で描かれたその教材。
大野は、亮太がディスレクシアではないかと考えていたらしい。
ディスレクシア=読字障害。
教科書や本の活字を読むのにすごく時間がかかるため、それを知らない人は頭が悪いとかサボっているとか思う。
でも、フリガナをふったり、絵を使って解説してあげるだけですっと理解できたりする。
「亮太くんは大野塾に入ってから勉強が楽しいと言い出したんですよね?」

亮太に会う岩井。
「大野先生って悪い人なの?お母さんが悪い人だから会うなって。」と言う亮太に、
「世の中にはいい人と悪い人の2種類なんじゃない。みんなちょっとずついい人で、ちょっとずつ悪い人なんだ。
大野先生がいい人が悪い人かは自分で決めろ。」と答える岩井。

 

タイガから、岡田マキが有罪になったらしいと連絡が入る。
ゆかりによる書き込みも削除されていたと。
「引越しちょっと待ってって、大野さんに言っといた方がよくない?」

少しずつ生徒が戻ってきた大野塾。
自分を必要としてくれる生徒がいる限り続けることにした、と言う大野。

 

どうしてもカジノを作りたい伊藤秀光。

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伊藤秀光(伊武さん)、カジノって顔してないんだけどなぁ。
「新しい王様」の越中さん(香川照之)はカジノ顔。
 

まだ内緒にしていたはずの内定の件で続々メールが来る早紀。
添付されていたURLをクリックすると、@ちゃんねるに
「ミス城聖・岩井早紀ちゃん『女子アナ内定』」
と投稿されていた。
おめでとう、などの声に混じって
「国境なき教師団に入るんじゃないの?」
「あのスピーチは何?」
「嘘つき女!最低」
「死ね」などの罵詈雑言が…

 

ーーーー

アナウンサーに内定したと岩井に報告したとき、「人から注目される職業だから気を引き締めていけ」と言われてもへらへらしていたよね。
入社前からキツイ洗礼。
就職のために入るつもりもない国境なき教師団などと嘘つくから…

今回、大野先生は本当に冤罪だったから、不遇な扱いを受けていることに気の毒だと同情したけれど、もし本当に痴漢していた人だったら、のうのうと普通の暮らしがしたいと思ってるなんて無理…と思ってしまうだろうな。
痴漢・盗撮で有罪になったうちの半数近くが再犯しているらしい。(平成27年度犯罪白書より)
GPSつけて監視してほしいです。本当に。
とはいえ、きちんと反省して真面目に生きようと思っているもう半数の人たちにとっては、デジタルタトゥーは重い足枷になるだろうな。自業自得だけど…。

身近で子供に関わる立場の人が性犯罪者だとわかったら、やっぱりゆかりみたいに考える人がほとんどだろう。
たとえ再審で無罪が確定したとしても、一度犯罪者のレッテルを貼られたら完全に剥がすのは受け取る人の心情的に難しそう。
それだけに、起訴するかどうかの判断は慎重にしてもらいたい。私などに言われるまでもなくしてるだろうけど。
起訴したのに無罪判決を食らったら検事の経歴に傷がつく、というものわかるよ。無実の人を起訴したなんてとんでもないことだから。
でも岩井みたいに目先の欲望のとらわれて、小さな疑念を見て見ぬふりするようなことはあってはならない。建前上はね。でも実際はそんなことたっくさんあるんだろうなぁ~。怖い。
一度起訴されたら有罪率は99.9%なんだもんね?
昔関わっていた職場で弁護士が無罪判決を勝ち取ってきたとき、ちょっとしたお祭り騒ぎになったことを思い出しました。
無知な子供だったから知らなかったけど、すごいことだったんだねぇ。

 

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