【第7話】自分にだけ飛んでくるまっすぐな言葉
冒頭から切ない…
自分を追いかけてこないどころか、紬の方に行ったの見ちゃったら辛い。辛いわ…
想に返す本の中に図書館の本を忍ばせていたのはあざといんだけど、想がそれを直接図書館に返すこともありえるわけなので、想が会いたいと思えば会えるかもって思ってやったのかなってところが切ない。
想の母、じめじめしてて出てくるとどんよりしちゃうんだけど、気持ちはわかります。
耳が聞こえなくなったのが遺伝のせいかもしれないって言われたらただただ申し訳ないし、前に萌が返事をしなかった時も「聞こえなかったのか」って取り乱しそうになっていたし。心配で怖いんだと思う。でも親ならもっとどんと構えててほしいし、萌が言っていた自己満足というのもわかる。
それよりもびっくりしたのは、想が声を出さないことを湊斗に相談するという紬のありえない無神経さですよ。
想に「声でしゃべらないの?」って聞くのはまだわかるけど、でも普通、聞かなくても想像できないかな…
自分の声が自分で聞こえないっていうのは、声を出すことはできてもとても不安だと思う。ちゃんと発音できているのか、声の大きさは大丈夫か、とか。想はだんだん聞こえなくなっていったみたいだから、途中から自分の声の大きさも、普通に出しているつもりでも小さく聞こえていったんだろうし。自分がどんな風に話しているのかわからなくなると思う。聞こえなくなってから何年も経っていたら以前のように話すのは難しいと思うし、話す必要がないなら話したくないと思うのではないか…
と、紬は考えなかったのかなんなのか…。それを想に聞くだけじゃなく、湊斗にまで言う?そんなことするから、想が湊斗の名前を呼んだといういらん情報を引き出してしまうんだよ…
自らショックを受けに行くタイプ。
しかも…
奈々が想に教えた手話を想が紬に教えていることに対して、奈々は「プレゼントを使い回された気持ち」と不快感を示していたにもかかわらず、紬は奈々を呼び出し、手話で自分の気持ちを表明するという無神経な仕打ちを。
そのためにわざわざ授業がない日に手話教室へ行き、先生に訳してもらってまで。
「全部話してから質問、ご不満聞きます」って、ずいぶん一方的だし、「ご不満」って言葉が出てくる時点で、上から目線というかなんというか。
このシーンはほんと、見てるのが辛かったです。
想の気持ちなんて、紬から聞きたくないし…
黙って受け入れる奈々が急に大人に見えました。
「手話下手くそ」だけじゃなくてもっと言ってやれ!と思ったけど、ここで言い返したらそれこそお互いに水ぶっかけあいになっちゃうかもだから…
紬の「ありがとうございました」もさ、8年間ずっと想だけを思って心配していたならまだしも、湊斗と楽しく付き合ってて同棲までしようとしていたのに、「は?」なんですよ。
想が辛い時に紬がそばにいられなかったのは紬のせいではないかもしれないけど、8年前、公園で想は紬に耳が聞こえなくなることを話そうとしてたんだよね。なのに紬がそれを遮って、勝手に大学で嫌なことがあるとかって勘違いして。
遮るといえば今回の最後でもやらかしてたし。
想が思い切って声を出そうとした時、なんで「話さなくていい」なんて言うの?しかも「好き」とか言って都合よく思いが通じ合っていたけど、湊斗と別れたくないとか片思いとか言ってからまだそんなに時間が経っていないような気がするのですが。
そんな感じで紬のナチュラルな無神経さが気になってしまったので、今回も奈々に感情移入してしまいました。
図書館で子供を抱っこしている想を奈々が見つめるシーンも、こんな風に想と家族になりたかったんだろうな…とか。想のことはもう諦めなきゃって心ではわかってるけど、気持ちってそうすっぱり切り替えられるわけでもないからリアルで。夏帆の演技力がすごいのかな。
湊斗からすっぱり想に気持ちが切り替わった紬が余計に腹立つw
そんなところに想の思わせぶりな夢の話とか、もうほんと奈々が可哀想だからやめてあげて…
奈々と湊斗には幸せになってほしいです。
そしてやっぱり奈々と手話の先生は知り合いでしたね。先生が手話を始めるきっかけになったのがきっと奈々なんだろうな。ろう者と聴者の間に壁を作っている感じがとても似てるから。