ラジエーションハウス 10話 ネタバレありのあらすじと感想です。
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放射線科の世界的権威で、五十嵐(窪田正孝)の恩師でもあるピレス教授。五十嵐はピレスから
「人工知能を使った読影補助ソフトの開発チームに加わってもらいたい。」
とメッセージを受け取る。
鏑木(浅野和之)は、辻村(鈴木伸之)の父でもある麗洋医科大学病院の辻村教授(名高達男)から、約束通り系列病院の院長にすると言われ、舞い上がる。
甘春病院は院長が代わってから経営状態が芳しくないらしい。
沈みゆく船は早めに抜け出さないと一緒に沈んでしまいますよ…と辻村教授。
妻と娘に「麗洋医大の系列病院の院長になったら給料も倍になるからハワイ旅行に行こう」と誘うが、なんとなく家族からのけ者にされているような感じの鏑木。
かな?
甘春病院の前で佇む元院長で杏の父・正一(佐戸井けん太)。
元院長だと知らない五十嵐が「大丈夫ですか?」と声を掛けるが、反応が薄い。
前回肩の手術を受けた杏(本田翼)。
術後の経過も順調だとか。良かった良かった。
ラジエーションハウスに入ってくる正一。久々に病院を見ようかと思って来たらしい。放射線科医だったからね…。
おじいさんと呼んでしまった五十嵐は、元院長=杏の父だと知ってびっくり。
正一はうつ病。
それまでは普通にピンピンしていたらしい。うつ病ってそんな突然なる?
1歳8ヶ月の男の子・光の診察をしている辻村。
母親の茜(西原亜希)は、体が痛いのかずっと泣き止まない、また骨折しているのではと心配している。
院長(和久井映見)に退職願を出す鏑木。
あらやだ、本物?と言いながらつくば紫にんじん茶を振る舞う院長。
アンチエイジングに効果があるらしい。
この病院ともお別れか…と、エスカレーターを下りる鏑木を見つけて立ち上がった正一が、ロビーで倒れる。
駆けつける杏。
頭痛は一過性のもので心配はないらしい。
一応検査をした方が…と杏に声をかける五十嵐だが、半年前にこの病院で検査は受けているからと断られる。
正一はその頃からうつ病に悩まされ始め、立ち上がるたびに頭痛が起こるようになったという。
「精神的なものだと思う。」と杏。
五十嵐は自分にできることならなんでも言ってほしい、力になりたいと伝える。
正一の画像を見る五十嵐。特に異常は見られない。
「心の病気じゃ写しようがない。」と小野寺(遠藤憲一)。
まだ赤ちゃんの検査をやったことがない裕乃(広瀬アリス)は、1歳8ヶ月の光の検査が回ってきてうろたえる。
光を見て、「3ヶ月前にも骨折疑いで検査した子」だと言うたまき(山口紗弥加)。
また骨折?赤ちゃんは骨が柔らかいから骨折しづらいはずなのに珍しい…。
検査の結果、鎖骨骨折。
また骨折…もしかして乳児虐待…?とざわつく技師たち。
カルテには“卵アレルギー”と書いてある。
母親の茜に「骨折の原因に心当たりは?落としたりとか…」と聞く辻村。
それはない、ただでさえ怪我をしやすい子だから極力安全な家の中で遊ばせるようにしている、と答える茜。
経過を見るため、来週また受診するように伝える。
忘れ物の光の帽子を茜に届けるたまき。
こんな小さい子供に何度も怪我をさせるなんて駄目な母親だと自分を責める茜。
周りの子と比べて発達も遅いし、自分の育て方が悪いせいだと落ち込んでいる。
光のレントゲンを見ている五十嵐と杏。
少し骨が曲がっていて、赤ちゃんにしてはO脚が目立っている。
そこへ辻村が相談にやってくる。
骨折の頻度が多くて気になっている、と。
母親は転んだくらいしか心当たりがないと言っていて、嘘をついているようにも思えない。
帽子を届けに行っていたたまきが帰ってくる。
「最近の子はちょっと外に出るだけでも律儀に帽子なんかかぶっちゃって」と軒下(浜野謙太)。
そういえばいつも全身に紫外線対策をされていた光。
そっか、このO脚、もしかして…
「今度は大腿骨を中心に撮影させてください。」と茜に言う五十嵐。
検査の結果、光は「くる病」だった。
くる病とは、ビタミンDの欠乏や異常代謝によって軟骨の成長がうまくいかず、骨が通常よりも柔らかくなってしまう病気である。
それによって発育に遅れが出ることもあるという。
光は卵アレルギーで普段からビタミンDの摂取量が足りず、骨の成長が阻害されてO脚になっていた。
そして、ビタミンDを体内で作りだすには日に当たることが必要。
身体が弱いからと極力家の中で遊ばせていたことと、行き過ぎた紫外線対策がビタミンD不足の原因になっていたと考えられる。
偏った生活習慣が原因でくる病になる子供が近年増えているらしいが、ビタミンDを摂取すれば徐々に改善されていく。
それを聞いて安心する裕乃。
杏に「親父さんのこと、もう一度検査してみるってのもありなんじゃないか。」と話しかける小野寺。
しかし「父だけ特別扱いはできないし、父もこれ以上周りに迷惑はかけたくないみたいで…」と言う杏。前に検査難民が問題になっていたしね…。しかし甘春総合病院において甘春元院長を普通の患者と同じ扱いにする方が難しくない?
真面目で頭固すぎる、親子そっくりだと小野寺。だよね。
エレベーターで一緒になったたまきと茜。
「良かったですね、光くん。」と声をかけるたまきに、
「まさか全部私のせいだったなんて…。
良かれと思ってやっていたことが逆にこの子を苦しめていた。」と落ち込む茜。
帰りのバスの中。
光が落としたおもちゃを拾った茜…光を見るとぐったりしている…
甘春病院に緊急搬送されてくる光。
心機能が低下している。
くる病だけでこんなことは起きない。
早く専門の小児病院に搬送した方がいいと相談する医師たち。
しかし光の足に麻痺症状が出ていることに気づいていた五十嵐は「神経芽腫を併発しているかもしれない。」と訴える。
すぐに検査し、腫瘍の場所を突き止め切除する必要がある、と。
乳児は検査も治療も難易度が高い、今すぐ小児専門病院に送るべきだと反対する鏑木。
五十嵐は「万が一搬送中に呼吸が止まれば手遅れになる、腫瘍の場所を特定できる正確な胸腹部CT画像があればここでも治療はできるはずだ。」と譲らない。
五十嵐…技師だよね…?(本当は医師だけど)ややこしい。でもめっちゃ治療方針に口出ししてる!
「乳児の胸腹部CT?!大人を撮るのとはわけが違う、どれだけ難しいことかわかっているのか?」と怒り狂いそうな鏑木。
しかし辻村も甘春も、そして整形外科長の野村(清水昭博)も五十嵐に賛成する。
検査室では、五十嵐の考えを先読みした技師たちが準備万端で待っていた。
早速検査に取り掛かるが、なかなか写真を撮らない五十嵐。
子供の場合、指示通りに呼吸を止められないため、技師が自分の目で呼吸を見ながら、造影剤のタイミングや線量を見極めなくてはならない。
画像の出来は、五十嵐の一瞬の判断にかかっているのだ。
検査の結果、腫瘍が脊髄に進展している可能性が高く、手術は難しいと思われた。
無理に手術をすると患者に麻痺が残るかもしれない。
困り果てるラジエーションハウスの面々。
そこへ現れる鏑木。
「これは完璧な写真です。MPRを作って神経芽腫を多断面から観察してみなさい。」
と指示する。
その結果、脊髄に進展していないことが明らかに。よって手術は可能。
「君たち技師が責任を持って撮影した正確な写真を、我々放射線科医が責任を持って診断し、治療方針を導く。
それが我々ラジエーションハウスの仕事です。」
鏑木が初めて良い事言った!
一日100件毎日読影し、それを30年続けている。
100万件以上の症例に触れて患者の命を救ってきた鏑木の右に出る者はいない、と小野寺。
光の手術は無事成功。
光の病室を訪れるたまき。
「私がもっとちゃんとしてたらこんなことにはならなかったかもしれない…、光に申し訳ない」と泣く茜。
誰かこのお母さんのケアもしてあげて…。
こんなにいつも落ち込んで自分を責めてばかりいたら病んでしまう…。
「毎日毎日こんなちっちゃな命に向き合って、寝る暇もないくらい目いっぱいの愛情を注いであげて。ほんとすごいことだと思いますよ。
完璧になんてできなくていいんじゃないんですかね。
ちょっと周りを見渡せば、自分に足りないものを補ってくれる誰かがいるもんですよ。
私たちの仕事も同じようなもの。」と茜に伝えるたまき。
「この病院に連れてきて良かった。息子の病気をみつけてくださり、助けてくださりありがとうございました。」と礼を言う茜。
「まさに甘春院長が理想とされていた病院のあるべき姿でしたね。」と、鏑木に言う院長。
技師が正確な写真を撮り、放射線科医が正確な診断を下す。
土台となるその二つがしっかり機能し、病院全体を支え動かす歯車となれば、医者は必ず最善の治療を行える。
「で、朝のあれなんですが…」と言いにくそうにしている鏑木に、
朝のあれ
あぁ!と、つくば紫にんじん茶の箱を渡す院長。
「奥様、喜びますよ♪」
「ハワイには行けそうにない…」と妻に電話する鏑木。
こんなにも土台がしっかりした船がそう簡単に沈むはずない。
が、「50万振り込んでおいて~」と言う妻。
ハワイ旅行は娘と二人で申し込んだらしいw
だったね!
ふと見ると、つくば紫にんじん茶の箱の底に退職願が…。
半年前、元院長のレントゲン写真を撮ったのは軒下だった。
その時のことを聞く五十嵐。
自転車に追突されたと言っていたらしい。
その時、裕乃がやらかした液漏れを見て何かひらめく五十嵐。
「そのあと飛行機に乗ってませんでしたか?」
そういえば、北海道に行ったとき乱気流に巻き込まれて怖かったと言っていた、と軒下。
お父様の検査をさせてください!と杏に頼む五十嵐。
小野寺も「明日キャンセルが出たところに親父さんの予約を入れといた。」と。
正規の検査なら頭の固い親子でも大丈夫。
正一を迎えるラジエーションハウスのみんな。
検査を始める五十嵐たち。
そんな中、小野寺の息子・大樹(田中奏生)が面会にやって来る。
「お父さん、話がある…」
正一は慢性の硬膜下血腫。
五十嵐は髄液漏れの検査も行うと言う。
「甘春先生のお父さんは、おそらくうつ病ではありません。
もっと違う、別の病気です…」
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やっぱりだんだん医師の領域に入っていってる五十嵐。
完璧な写真を撮ることにももちろん全身全霊で取り組んでいるわけだけど、治療方針に口出ししたりしてハラハラする。
光くんは結果的に助かったから良かったけど、もし五十嵐の判断ミスでどうにかなっていたら誰が責任とるの?
ていうか五十嵐って絶対判断ミスしないよね。
「私、失敗しないので」だよね。
あの自信はほんとすごいと思うわ。
もう甘春病院は全部五十嵐に読影してもらった方がいい。
でもピレスに誘われてどうするのか…。
あと光のお母さん。
短期間に何回も骨折させてしまって落ち込むのはわかるけど、虐待していないなら何か骨に異常があるとか病気だとか素人なりに思わないかな?
何も調べないで(調べてたかもしれないけど)ただただ自分を責めている姿に違和感。
「最近の子供はちょっと外に出るだけでも律儀に帽子なんかかぶっちゃって…」というセリフにも違和感。
確かに昔は真っ黒に日焼けして遊んでいたけど(今も真っ黒になってる子はいる)、今は、特に小さい子は帽子をかぶるのが当たり前だよね。
保育園や幼稚園のお散歩でもみんな帽子をかぶってるけど、子供がいない人や年配の人なんかは「帽子なんかかぶっちゃって」って思ってるのかな。
首が焼けないように後ろに日よけがついているものも普通に見かける。
ビタミンD欠乏症が増加中 子どもの日焼け対策に注意を:朝日新聞デジタル
去年の記事を見つけました。
5年間で3倍、くる病の子供が増えているそうです。
ビタミンDは魚からも取れるって書いてあるけど、光は魚もあんまり食べていなかったのだろうか。離乳食をあんまり食べない子で、さらに卵アレルギーだったら厳しいか…。
日焼け対策もね、対策しすぎて全然日光を浴びないのも良くないけど、だからと言って真夏の場合は札幌でも5分浴びるだけで十分だって。それ以上は過剰らしい。
何事もやりすぎは良くないってこと。
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