シャーロック 6話【ネタバレ】あらすじと感想
今回はまた興味深い事件です。
前世で犯した殺人を思い出した少女
前世とかめっちゃワクワクする~。
たまに殺人の証拠らしきものを隠している夢を見るんですけど、前世の記憶だったりしちゃったりなんかしちゃったりなんかしちゃったりして。
さて。
誕生日の夜、家族にお祝いしてもらいながら、突然
「じゅんちゃんを殺して埋めた」
と言い出した女子高生・高遠綾香(吉川愛)。
結構具体的な場所を話し出したので、捜査員たちが綾香の言う通り山の中を掘り起こしてみたところ、白骨化した遺体が発見されたのでした。
綾香は自分が殺したと言っていますが、見つかった遺体は死後20年は経っているようです。
綾香は17歳ですから、警察も綾香を容疑者として逮捕するわけにはいきません。
ということで、この事件は世間でも
女子高生 前世で殺したと供述
と話題になりました。
早速獅子雄(ディーン・フジオカ)に相談する江藤(佐々木蔵之介)。
獅子雄は前世の記憶に興味を持った様子。
綾香の部屋のカーテンや、置いてあったCDのチョイスから、綾香が不眠症だと見抜いた獅子雄。
実は一年前、塾の帰りに男に襲われてから、綾香はPTSDを発症。
眠れなくなり、病院で睡眠薬を処方してもらっていました。
治療は順調でしたが、その矢先にこんな騒ぎになってしまったようです。
綾香の父は製薬会社の役員で、母・美樹(霧島れいか)は陶芸家。
というか陶器や磁器を扱うお店を経営しているんだとか。
家には高価そうな陶磁器が飾られていました。
綾香の治療を担当しているのはその道の権威、大学病院の平田教授(伊藤洋三郎)という人物でしたが、若宮(岩田剛典)が調べたところ、3ヶ月前に退任していることが判明。
定年でもないのに退任なんておかしいなぁと不審がる若宮。
平田が勤めていた大学病院へ行き、准教授の宇井(和田正人)に会います。
教授は心臓病が悪化して退任したらしく、研究と患者を宇井に託したとのことです。
獅子雄は部屋にいるカナリアが気になる様子。
宇井はカウンセリング時の相棒だと言っていますが、宇井が近づくと急に鳴くのをやめてしまいました。
江藤によると、判明した遺体の身元は田島純子という当時26歳の女性でした。
「じゅんちゃん」やん…
身に付けていた衣類の残骸からは、絵の具の原料でもあるアラビアゴムが微量検出されたとか。
俄然、綾香の母親・美樹を疑い出す江藤。
陶磁器の絵付には絵の具を使いますからね~。
美樹は1998年に結婚して、陶芸教室に通い始めたことがわかっています。
美樹が綾香に話して聞かせたのを、綾香が自分の経験と混同したのではないかと思っているようですが、娘に殺人の経験を告白する母ってか?
なくはないかもしれないけど、ないだろ~~。
綾香の誕生日の日もそうだったけど、美樹は仕事が忙しいらしく、綾香にレトルトの食事を用意して出かけていきました。
寂しそうな綾香。
一見可哀想だなって思ったけど、食事に関しては綾香ももう高校生なんだから、自分で作るとかしてもええんやで。
獅子雄はカナリアを買ってきました。なんのためにwww
しかも言葉を覚えさせようとして、若宮に「それはインコかオウム」と突っ込まれていました。
そんな中、陶磁器に使われる絵の具にはアラビアゴムは使われていないことが判明したようで、江藤はがっかり。
獅子雄は綾香の治療を担当していた平田教授の論文を読み漁っていました。
その頃、綾香は宇井のカウンセリングを受けていました。
母親の美樹も宇井を信用して任せているようです。
「いつまでも頼ってください」的なことを言う宇井。なんか表情が怪しい。
その後、宇井を訪れた獅子雄は、「炭鉱のカナリア」の話をしました。
カナリアは人間より有毒ガスに弱いため、有毒ガスが発生すると人間より先に危険を察知して、さえずるのをやめる(=死?)そうです。
そのため、炭鉱労働者は坑道に入るときカナリヤを連れて行き、カナリヤがさえずるのをやめたとき、落盤が近いと逃げ出したんだとか。
ここから危険の前兆を「炭鉱のカナリア」と呼ぶのです。
宇井の祖父は炭鉱で働いていたそうで、宇井も「炭鉱のカナリア」の話は知っていました。
カナリア可哀想…。
人間に「ガス探知機」として使われていたなんて。
しかもイギリスでカナリアの使用が禁止されたのは1980年代になってから。
めっちゃ最近。
日本ではオウム真理教の強制捜査にもカナリアによるガス探知が採用されたようです。
1990年代に入っていますが。
サリンは無臭なので、探知が難しいからだとか。
ちなみに宇井は島根出身でした。
高校を中退し、医大に入ったのは25歳になってからと、変わった経歴を持っています。
医者になったのは、弱者=心に傷を負った患者を救うためだとか。
守秘義務を盾に、綾香の治療法については一切答えません。
そんな宇井に、獅子雄は記憶操作の話を。
アメリカでは特定のたんぱく質を消すことで、PTSDの記憶を消すことに成功しているんだとか。
獅子雄がSFだと笑うと、マウス段階ではエビデンスがあると宇井はムキになっていました。
前世の記憶じゃないんだ…とシューンとなってしまいました。
刑事ドラマ(といっていいかわからんが)で前世の記憶でした!なんてないよね、そうだよね…。
宇井の医師としての心構え的なものに違和感を覚えた獅子雄は、若宮に
精神科医にとって理想の治療とは?
といつになく真面目な質問を投げかけます。
若宮は
患者さんが治って病院に来なくなること
だと言っていましたね。
ずっと患者でいてほしいとは思わないと。
獅子雄はセカンドオピニオンとして若宮を美樹に紹介します。
綾香に話を聞くことになりましたが、捜査に利用するためにカウンセリングなんてできないと言い出す若宮。
しかし綾香はやる気。
“前世の記憶”について話し始めます。
最初に思い出したのは女の人の顔。
そして倉庫。鉄塔、黄色。タマセメント。シャベル。純ちゃんて名前。
鉄塔から見てタマセメントは右にあったけど、左には何があったかわからない。
倉庫の窓は斜め右にあったけど、ドアはわからない。
と言ってます。
美樹によると、宇井のカウンセリングには基本綾香一人で行かせていたらしい。
つまり、何をしていたのかは謎ってこと。
宇井は平田教授が退任する前から一緒に治療に当たっていたようです。
ちなみに美樹は島根の女子高出身。
父が転勤族で、高校の時だけ島根に住んでいたとか。
カナリアを連れて平田教授の自宅を訪ねる獅子雄。
新聞が溜まっていて、留守のようですね…。
カナリアはさえずりません…。
獅子雄は江藤に、美樹が島根に住んでいた時期のことを調べることと、平田教授の自宅を捜索するように命じます。
その結果、平田教授は自宅で亡くなっていました。
遺書と七輪があったことから、練炭自殺かと思われましたが、死因は心筋梗塞だとか。
自殺を試みる途中で心筋梗塞を起こしたのでしょうか。
ちなみに死後3日。
亡くなったのは綾香の前世殺人が報じられた翌日ということになります。
遺書に添えてあったビデオは、患者のカウンセリングの様子を記録したもののようです。
ところで、獅子雄は綾香の記憶が平面的だったことに注目していました。
鉄塔の右側に何があったかは覚えているのに、左側は覚えていないとか。
画像を切り取ったような記憶の仕方だったことから、誰かに映像を見せられたのではないかと思ったようです。
え、私普通に自分で経験したことでも平面的な記憶の仕方してるわ。って思いました。
方向音痴な人ってそうなんじゃないか疑惑。
私が綾香だったら獅子雄の推理を惑わせる可能性あり。
不眠でもないのに不眠に効くCDとか買いそうだし。
平田教授の話に戻りますが、遺書に添えられたビデオには、カウンセリングを受けている若い女性が映っていました。
「あの方が私の進む道を決めてくれた」
と嬉しそうに言っています。
あの方に命じられて純ちゃんを殺した、と。
綾香はこのビデオを見せられたと思われます。
20年前、私はある患者から殺人を告白された。
医師の守秘義務を守り、警察に通報しなかった。
しかし、日を追うにつれ、その選択は正しかったのだろうかと悩むようになった。
苦しみを忘れるため、記憶操作の研究にのめり込んだ。
そして退任前に、これまでの成果を試すため、高遠綾香に記憶を植える実験を施した。
犯人の告白を使ったのは、ショッキングな記憶ほど定着度が高いからだ。
医師のエゴを優先した責任をとり、自ら死を選ぶ。
平田教授が記憶操作の実験をしていたかのような遺書。
しかし、平田教授は記憶操作には反対の立場だったのです。
教授の論文を全部読んだ獅子雄は、この遺書が平田教授が書いたものではないと見抜いていました。
この遺書を書いたのは、宇井。
綾香の前世殺人が報じられた翌日、平田教授の自宅へ行った宇井は、教授に激しく咎められました。
そんで教授は発作を起こしてしまうのですが、宇井は薬を渡しませんでした。
教授を見殺しにしたのです。
そしてパソコンで遺書を作成し、練炭自殺に見せかけるべく、工作。
その後、大学に戻って獅子雄の訪問を受けたわけですが、宇井が近づくとカナリアが鳴き止んだのは、宇井についていた一酸化炭素を感知したからだと言うんですねー。
教授の家の七輪の場所とか把握してたんかな。
咄嗟に書いた遺書にしてはしっかりとした文章だし。
何分くらいで書き上げたのだろうか。
さて、綾香の母親・美樹の島根時代についてもわかりましたよ。
美樹は高校生の時、同じく島根の高校生だった宇井からのストーカー被害を警察に届け出ていました。
ストーカーといっても、手紙をもらっただけだったらしいのですが、嫌いなタイプだったので、周りをうろつかれたら嫌だという理由で。
「きもい」と言って、もらった手紙を破った美樹。ひどい…。
宇井が高校を中退したのは警察沙汰になったからでした。
時は過ぎ、准教授となった宇井の前に、綾香の治療に付き添って来た美樹が現れます。
宇井に会っても平然としていた美樹。
美樹は宇井のことを全然覚えていなかったんですね。
ストーカーの被害届を出した相手だし、そうある名字でもないのに覚えていないというのは、美樹にとっては取るに足らない出来事だったということがうかがえますね。
ひどい女だ。
獅子雄はそんなことでこんな騒ぎを起こしたのかと言ってましたが、宇井はその記憶を引きずり、それこそPTSDで苦しんでいたのです。
美樹が幸せになっているのが許せなかった様子。
綾香に「純ちゃんを殺した」と告白する女性のビデオを見せて、これは君だと洗脳しました。
記憶操作は、うつ病やPTSDの患者を救う新たな治療法として世界中から注目を浴びていると宇井は言います。
それは本当なんですかね。
でも宇井は、自分をひどい目に遭わせた女に復讐したいという気持ちの方が強かったようで。
綾香を治さずに治療を続けることで、美樹は医者としての自分にずっと頭を下げることになる…。めっちゃ歪んでいるけど、気持ちはわかる。
そしてもっと驚きの事実が。
綾香は記憶を操作されたふりをしていただけだったのです。
さすが性悪女の娘。したたかです。
綾香は寂しかったようですね。
いつも仕事優先の母。
父も優秀な姉にしか関心がない。←ありがち
誕生日の日も、高級なケーキさえあればええやろ、とさっさと仕事へ行った美樹。
安くてもいいから一緒に食べたかった綾香。
もっと家族に構ってほしかった、専門家に任せるのが一番とかいって私の話を聞くのが面倒だっただけだと言う綾香に、若宮は優しく声をかけました。
家だけが君の世界じゃない、親を頼らなくても生きていける。
綾香が嘘をついていたと聞いて、宇井は大ショック。
しかも獅子雄が言うには、マウスで実証されているのはポジティブな記憶を呼び起こすことだけだとか。
記憶操作なんて所詮SF。
暴れ出す宇井。
でも、宇井が医者になり今の地位を築けたのは、辛い記憶こそが宇井を奮い立ててきたからでは?
と言われてもね。
そうかもしれないけど、手紙を渡しただけなのに警察に被害届を出されるとかトラウマになるわ。
あの回想シーンが客観的なものなら、宇井悪くないし。
発作を起こした人にわざと薬を渡さないのってどんな罪になるのかな。
あと自殺と遺書の偽装も罪になるよね。
そんな感じなので、自分がいなくなったあとのカナリアの心配をしている宇井。
そんな宇井に取引きを持ちかける獅子雄。
ビデオの女性が誰に命じられて純ちゃんを殺したのか、カナリアを引き取ることを条件に、宇井から聞き出します。
その名は
守谷壬三
3話で出てきたこの守谷という人物を覚えていますか?
地面師詐欺の元締めにして、女性刑事(伊藤歩)を心酔させた男。
今回のビデオの女性も守谷に心酔している様子でしたよね。
女性を夢中にさせるカリスマ性があるのは間違いないでしょう。
誰かな。
ディーン以上に女ウケしそうな人じゃないと納得しません。
でも名前、壬三(じんぞう)だしな…。
まぁディーンも「獅子雄」だけど。
今回は獅子雄がなぜわざわざカナリアを買ったのかわかりませんでした。
平田教授の安否をなんとなく確認するためだけ?
しかも最後、レオ(ゆうたろう)に、二羽とも押し付けてたし。
生き物は最後まで責任を持って飼ってほしいですねー。
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